導入
ワイルドターキーは、アメリカンウィスキーの一種であり、その名前は「野生の七面鳥」を意味しています。このウィスキーは、その独特な味わいと豊かな香りで知られており、多くのウィスキーラバーから愛されています。
歴史
1780年 - サミュエルズ家の第一歩
スコッチ・アイリッシュ系移民の一族のひとり、ロバート・サミュエルズがペンシルベニアからケンタッキーに移住し、農業と並行して自家製ウイスキーづくりを始めます。
1840年 - 本格的な事業展開
ロバートの孫である3代目のテーラー・ウィリアム・サミュエルズが蒸溜所を設立し、本格的なバーボンウイスキーの製造を開始します。
1920年 - バーボンの苦難の時代
禁酒法の施行により、1920年に操業が停止されました。禁酒法が1933年に撤廃された後、5代目のテーラー・ウィリアム・サミュエルズ・シニアが昔ながらの製法でバーボンウイスキーの製造を再開しますが、なかなか成功には至りませんでした。
1951年 - 少量生産、世界品質を目指す
これまでの素朴な味わいのバーボンではなく、世界で評価される最高品質のプレミアムバーボンの製造を目指していた6代目のビル・サミュエルズ・シニアが行動に移ります。風光明媚なロレットの谷にあるスターヒルファームという農園を購入しました。そこには小さな蒸溜所であるバークス・スプリングと良質な水が湧き出る湖がありました。彼はすぐに蒸溜所の改修を開始します。
1954年 - できる限り手作業で製造
前年の1953年に蒸溜所の改修と設備導入が完了し、サミュエルズ家の新しい蒸溜所が始動しました。「機械に頼らず、できる限り手作業で製造する」という信念のもと、プレミアムバーボンの製造が始まりました。翌1954年2月に最初のバッチが樽詰めされました。そのバッチはわずか19樽の生産量でした。
1958年 - 愛妻のサポート
6代目のビルの妻であるマージー（本名マージョリー）は、マーケティングの才能を活かし、メーカーズマークの個性を築くことに大いに貢献しました。
1959年 - 「メーカーズマーク」の誕生
ケンタッキーで最も小規模な蒸溜所から、6回の夏を経て熟成したバーボン「メーカーズマーク」が、赤い封蝋を纏って世に送り出されました。
特徴
メーカーズマーク蒸溜所には昔から伝わる言葉があります。
「たとえもっと早く作れたとしても、私たちはそうしない」
メーカーズマークでは、自分たちのバーボンを一本一本丁寧に作ることを大切にしています。
それは、創業者が最初のボトルにウイスキーを詰めたときから変わりません。
良いウイスキーは、機械任せではなく人の手で丁寧に作るものです。
創業以来、メーカーズマークに関わるすべての人が守り続けている信念です。
原料
メーカーズマークを特徴づけるマッシュビル（原料のレシピ）を形成する要素の一つは、冬小麦です。特に、Soft red winter wheatというマイナー品種が使用されています。
かつて、バーボンの製造では、ライ麦（時に望ましくない刺激を引き起こすこともあります）が一般的に使用されていました。しかし、創業者であるビル・サミュエルズ・シニアは、「誰が飲んでも美味しい」という目標を持ち、数々の試行錯誤の末、理想的な風味を生み出すための原料として冬小麦を発見しました。
酵母菌
メーカーズマークを完成させるのに欠かせない要素の一つは、150年以上にわたって受け継がれてきた先祖伝来の酵母です。
安価な酵母を使用して作る方が簡単かもしれませんが、伝統的な酵母にこだわる理由は、変わらない品質を守るためです。これまで作られてきたメーカーズマークの一本一本には、大切に守られてきた酵母が息づいています。
この酵母は、メーカーズマークが生まれる以前から存在していたバークス蒸溜所から引き継いだタンクで発酵を繰り返しています。現在では入手が困難な樹齢100年以上のレッドサイプラス（赤イトスギ）の発酵槽は、メーカーズマークの風味に良い影響を与える理想的な環境です。
商品紹介
Maker's Mark®
ケンタッキーの小さな蒸溜所から生まれる、唯一無二のクラフトウイスキー
メーカーズマークは他のバーボンと一線を画しています。それは、ライ麦の代わりに冬小麦を使用していることです。冬小麦由来のやさしいまろやかさと絹のようなしなやかな口当たりが特徴です。ふっくらとした甘みと香ばしさは、すべて手作りで丁寧に仕上げられています。
色合い: 蜂蜜のような琥珀色
香り: オレンジ・ハチミツ・バニラ
味わい: なめらかでバニラを中心に複雑で繊細・ふっくらした小麦由来の甘み
Maker's Mark 46™
より甘く、より深い味わいのワンランク上のメーカーズマーク
その秘密は「46」だけの特別な製造工程にあります。「インナーステーブ」と呼ばれる焦がしたフレンチオークの板を10枚熟成した原酒樽の中に沈め、さらに数ヵ月待ちます。この期間がもたらす、より深いウィディネス、甘いキャラメルのアロマと、複雑でリッチな風味、長くスムーズな余韻がとりわけ魅力的な味わいを生み出します。
メーカーズマーク46は、熟練の技で仕上げられた原酒に特別な焦がしを施したフレンチオークのステーブ（板）を加え、さらに熟成を重ねて作られます。このアイデアは、創業者のビル・サミュエルズ・シニアとマージー・サミュエルズの息子、ビル・サミュエルズ・ジュニアによって生み出されました。メーカーズマーク46は、大胆な個性を引き出すための特別な製法です。
色合い: 深みのある琥珀色
香り: リッチで甘い香り、キャラメル、ウィディネス
味わい: 厚みのあるリッチな味わい。オーク樽、キャラメル、バニラのニュアンスが調和
Maker's Mark Cask Strength
リッチなコクと甘み、滑らかな余韻。
すべてはメーカーズマークが追求する「誰もが美味しいと感じる“まろやかな味わい”」のために。樽出しならではのビターチョコレートのような香ばしさの中に小麦の甘みがゆったり漂い、余韻は思いのほか甘く滑らか。スタンダードのメーカーズマークが抱くまろやかさを、さらに実感できる。
まさに、メーカーズマークの原点。
クラフトウイスキー「メーカーズマーク」の原点であるカスクストレングスは、クラフトの価値とカスクストレングスのパンチの効いた味わいを表現するために、オーバーディップされています。
色合い: 琥珀色
香り: バニラ・樽由来の香ばしさ
味わい: リッチで滑らかなコク・バニラの甘みにスパイシーさやウッドスモークのニュアンス。小麦由来のまろやかさなど複雑な重層感。