導入
ハイランドモルトであるアードモアモルトをキーに、多数のモルトウイスキーを使用しています。
こだわり抜いたモルトウイスキーのブレンド比率を高めることにより、独特のさわやかなスモーキーフレーバーを持ち合わせたウイスキーとなっています。
グレーンウイスキーは原料がトウモロコシのもの2タイプ、そして小麦1タイプの3種をブレンドに使用しています。
160年以上にわたり、ブレンドの技を伝承しつづけ、その香味づくりはブレンデッドスコッチの王道とも言えるものです。
テイスティングノート
色:美しい黄金の輝き
香り:スモーキー・熟したリンゴ・洋梨
味わい:甘い穀物様のコクとシルクのような優しい風味
余韻:豊かな風味の爽やかな余韻を残しゆっくりと去りゆく
スコッチウイスキー ティーチャーズ ハイランド クリーム [ ブレンデッドスコッチ ウイスキー イギリス 2700ml ]
歴史
1811年 創業者ウィリアム・ティーチャーの誕生
スコットランドのグラスゴー郊外でウィリアム・ティーチャーは生まれました。1歳の時、父を亡くし、母子家庭で育ったウィリアムは、商いに触れる中で事業には品位と信頼が不可欠だと学びました。
1823年 類まれな先見の明
この年、施行された酒税法の改正により税率が下げられました。当時12歳のウィリアムは、ウイスキーの醸造を合法化するためにつくられたこの法律による変化をチャンスと捉え、高品質なウイスキーの製造に乗り出そうと心に決めました。
1830年 ウイスキーのブレンド開始
ウィリアムは独自にウイスキーのブレンドを開始しました。味わいはピートの効いたスモーキーなものでした。また、この頃、後に妻となるアグネス・マクドナルドと出会い、2人はグラスゴーのアンダーソン地区にある衣料品店の手伝いを始めました。
1834年 新たなスタイルの提案
ウィリアムは手伝っていた食料品店でウイスキーの販売免許を取得しました。恋人であるアグネス・マクドナルドと結婚し、1834年には「ウィリアム・ティーチャー」と名づけられた最初のドラムショップ(ワンショットバー)をオープンしました。格式高い店の雰囲気の中で上質なウイスキーを楽しむスタイルが評判となりました。
1836年 花開いた商才
ドラムショップは人気を博し、2号店をオープンしました。また、ウイスキーをボトルで販売するための酒類販売免許も取得しました。高品質で美味しいウイスキーの評判とグラスゴーの人口増加のタイミングが重なり、ドラムショップは20店舗近くにまで拡大しました。
1860年 ブランドの代名詞、ハイランドクリームの誕生
この年制定された蒸溜酒法(Spirits Act)により、ウィリアムにも独自のウイスキー開発製造の許可が下りました。ウィリアムはそれ以前からブレンデッドウイスキー造りに取り組んでおり、数多くのブレンドレシピを作成していました。ハイランドクリームを完成させるまで試行錯誤を重ね、品質に納得したウイスキーが誕生しました。その後、1884年にティーチャーズ ハイランドクリームが商標登録されました。
1876年 息子たちの手で世界へ
ウィリアムの死後、ウィリアム・ジュニアとアダムの両息子がウイスキー事業を引き継ぎ、ウィリアム・ティーチャー・アンド・サンズ・リミテッド(William Teacher & Sons Ltd)という会社を設立しました。彼らは輸出事業に進出し、会社を成長させました。
1878年 成功を収めた輸出事業
ウィリアムの息子であるウィリアム・ジュニアとアダムは、スコットランドから世界へと販路を拡大しました。最初の輸出先はニュージーランドであり、その後ヨーロッパ、西インド、アジアへと次々と出荷するようになりました。この時期には、長期熟成した蒸溜酒の価値が高まり始めました。
1898年 アードモア蒸溜所を設立
アダムは、高品質なティーチャーズを確保するためにハイランド地方でモルトウイスキーを製造する必要性を感じ、蒸溜所の建設を始めました。1898年にアードモア蒸溜所が設立され、現在でもハイランドクリームのキーモルトとして使用されています。また、アードモア蒸溜所ではシングルモルトウイスキーの「アードモア・レガシー」も醸造されています。このウイスキーは、ライトリーピーテッドの爽やかなスモーキーフレーバーが特徴で、ハイランドクリームの起源を感じることができます。蒸溜所自体も、1955年と1974年に増設され、現在は8基の銅製スチルで稼働しています。
1933年 衰退と復活を越えて
スコッチウイスキー市場は堅調でしたが、蒸溜所の数は減少しました。英国では不況と増税の影響で景気が後退し、ウイスキー業界も変化していきました。しかし、アメリカでの禁酒法撤廃により状況は再び変わり、ハイランドクリームは成長を遂げました。
1972年〜1980年 100万ケース超の売り上げ
1972年には英国内で年間売り上げが初めて100万ケースを突破しました。その後も、1976年の石油危機による不況や競争激化などの試練を乗り越え、ハイランドクリームは1980年代後半には英国内のウイスキー売り上げ第2位になるなど、順調に躍進し、150ヵ国以上に輸出されるまでになりました。特にインド市場では大きな成功を収めました。
1997年〜 新たなチャレンジは続く
近年でもティーチャーズは新たなブレンドに挑戦し続けています。1997年には、インド独立50周年を記念して「ティーチャーズ50」を発売しました。また、2010年と2012年には「ティーチャーズ オリジン」と「25イヤーズオールド」が追加されました。受賞レベルのブレンデッドスコッチウイスキーを生み出すために、ティーチャーズは長年の経験と専門知識を活かし続けています。