導入
スコットランド北部は、スコッチウイスキーの故郷です。ここで「ロングジョン」を生み出したのは、ジョン・マクドナルドという人です。
ジョンはスコットランドのハイランド地方にあるマクドナルド家で生まれました。彼はなんと身長193cmの長身で、人々からは「ノッポのジョン」と呼ばれて親しまれていました。その愛称を継いで「ロングジョン」という名前がつけられたのです。
1825年にスコットランドのフォート・ウィリアムにスコッチウイスキーの蒸溜所を建てました。
ジョンのウイスキーは「スコッチの巨人」として親しまれています。
ヴィクトリア女王も「ロングジョン」の深い味わいに魅了されて、1848年には自らウイスキー蒸溜所を訪れています。
訪問の際には、「ロングジョン」から特別な樽が献上され、女王は息子のウェールズ王子(後のエドワード七世英国王)が成人したときに、樽のウイスキーを一緒に楽しんだと言い伝えられています。
紋章
「ロングジョン」のボトルに描かれている格調高い紋章には、その名を象徴するメッセージが込められています。
4つに分けられた盾は、ロングジョンを構成するスコットランド内の4つのウイスキー産地を表しています。
黄金色に輝く紋章は1825年創業のロングジョンの歴史と伝統に基づいています。
歴史
1825年: 「ロングジョン」スコッチウイスキーが誕生しました。ベンネヴィス蒸溜所でウイスキー作りを始めました。
1848年: ヴィクトリア女王がベンネヴィス蒸溜所を訪問し、特別な樽を贈りました。
1911年: ハイランド地方とアイランズ地方のウイスキーをブレンドに使用し始めました。
1958年: より高品質のウイスキー作りを目指し、ハイランド地方にトーモア蒸溜所を建設しました。それ以来、トーモアは「ロングジョン」のキーモルトとなりました。
蒸留所
「ロングジョン」のキーモルト、トーモアをつくるトーモア蒸溜所は1958年に建設されました。
建築デザインはロイヤルアカデミー学長を務めた著名な建築家アルバート・リチャードソン氏によるものです。
ウイスキー評論家のマイケル・ジャクソン氏は「建築学的に最もエレガントな蒸溜所」と大絶賛しています。
トーモア蒸溜所が建てられたスペイ川流域のスペイサイドは、ウイスキー造りに欠かせない清らかな水と空気に恵まれた冷涼な土地です。
スペイ川を見渡すトーモア蒸溜所には、音楽時計、庭の湖、鐘楼なども設えられ、美しい姿を今に伝え続けています。